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お悩み9 乳がん

現在日本で年間4万人が発病し、1万人が命を落としている乳がん。今後しばらくは羅患率、死亡率とも上昇が続くと予想されています。
40代後半を中心とする特に閉経前の女性に多いとされていますが、実は20代、30代にもめずらしい病気ではありません。乳がんになる可能性が高い人としては、肥満気味である、初潮が早く閉経が遅い(月経期間が長い)、初産年齢が遅い、母親や姉妹など家族に乳がんにかかったことがある、などの要因が挙げられます。

代表的な症状

主な症状としては、しこりや乳頭からの分泌物、痛みやひきつれなどがあります。
なかでもしこりをきっかけに判明することが多いのですが、たとえしこりがある人でも乳がんではなく、良性の腫瘍の場合もあります。そのため「しこり=乳がん」と一概に決めつけることはできません。また自覚症状がなく、検診で異常が見つかる場合も少なくありません。そのため触診だけでなくマンモグラフィを併用した検診が非常に重要です。

診断方法

診断は視触診、マンモグラフィ、エコーなどを行います。
まず視触診では乳頭のひきつれや陥没、両手を挙げたときに乳房の表面にへこみがないか、また乳頭の分泌物などを確認します。その後マンモグラフィ(乳房専用のレントゲン)を行い、触診では分からないしこりをチェックしたり、超音波(エコー検査)で乳房内部の断面図の確認などが行われます。
マンモグラフィで見つからない症状がエコー検査で見つかったり、またその反対もあるので、両方の検査を行うことが大切です。

こんな検査法があります

乳がんと分かったら早めに治療を開始します。進行度によって様々な治療法がありますが、手術の場合は、放射線療法を併用して乳房をできるだけ残す「乳房温存術」と乳房全体を切除する「乳房切除術」があります。

温存術は乳房をできるだけ残す方法がとられるため精神的ダメージが少ないことが大きな特徴。しかし腫瘍の取り残しなどによる再発の危険が高く、注意が必要です。手術のほかには乳がん細胞の増殖を抑えるホルモン療法や、抗がん剤による化学療法などが行われます。

乳房は女性にとって非常にデリケートな器官であるので、乳がんの治療には主治医との信頼関係や、患者自身が十分に納得した治療法の選択、病気に対する正しい理解が何より大切です。

土井卓子(女性外来ハンドブックより)