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お悩み12 うつ

ひとくちに「うつ」といっても実はいろいろなタイプがあります。うつ病は特に原因やきっかけがはっきりしなくても起こることがあり、一度回復しても再発する可能性が高い病気です。

またうつ病ほどはっきりした落ち込みや日常生活への大きな影響はないものの、なんとなく憂うつで悲観的なうつ状態が続く「気分変調症(抑うつ神経症)」や、女性ホルモンの変化に連動した「月経前症候群の一症状としてのうつ状態」、産後の「マタニティブルーとしてのうつ状態」なども女性には多く見られます。

うつ病の男女比率は1:2で、女性は男性の倍うつ病になりやすいと言われています。日本では人口の5%程度うつ病患者がいると言われていますが、特に近年はうつ病の増加傾向が見られます。

うつ病・うつ状態の誘因・原因

うつ病とうつ状態の発症には環境や性別、ストレス、個人の性格や遺伝的要素など様々な因子が関係します。
この中で最もうつ状態に大きく影響するのがストレス。強いストレスを受けたり、長期に渡ってストレスを受けていると、うつ状態を発症しやすくなります。

また真面目で責任感が強い性格の人や、環境の変化に弱い人はうつ病になりやすいと言われています。環境の変化には引っ越しをはじめ結婚、出産、昇進といった本来なら「喜ばしい」とされることも含まれます。
しかしこれらはあくまで誘因であり、うつ病とうつ状態の発症は、主として脳内の「セロトニン」という神経伝達物質の減少が原因と考えられています。

代表的な症状

うつ病には、精神的な症状と身体症状があります。
まず精神面での特徴としては、憂うつ感や興味、関心の低下、意欲・集中力の低下が代表的な症状。そのほかにも睡眠障害、物事を悲観的に考える...などが挙げられます。

身体的な症状としては食欲の低下、頭痛、肩こり、動悸、息切れなど多種多様。うつ病からくる身体的な症状の場合、病院でいろいろと検査をしても異常は見つかりません。

こんな治療法があります

何よりもまず休養が第一。そして抗うつ剤を中心とした薬物療法が主な治療になります。
症状の回復過程ではマイナス思考を変化させる認知療法や、心理面接などを併用することもあります。

ただし抗うつ剤の中にはプロラクチンというホルモンを上昇させやすいものもあるので、薬を飲むことによって月経不順や乳房痛などを引き起こすことも。担当医とよく相談し、副作用などについてもあらかじめ情報を得ておくとよいでしょう。

うつ病のときは周囲から「怠けている」誤解されがちですが、そうではなく、脳(セロトニン量)の変化によるものです。やみくもに頑張るのではなく、ゆっくり休養することが一番の治療法です。

皆川恵子(女性外来ハンドブックより)