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お悩み16 膀胱痛症候群/間質性膀胱炎・外陰痛症(外陰前庭痛症)

膀胱痛症候群/間質性膀胱炎・外陰痛症(外陰前庭痛症)とは?

日本間質性膀胱炎研究会会員の定義によると、膀胱痛症候群/間質性膀胱炎とは

  1. 平均1回排尿量が200ml以下
  2. 頻尿と膀胱部痛もしくは膀胱部不快感が合併
  3. 麻酔下の水圧拡張後の膀胱鏡で点状出血、五月雨状出血、亀裂などを認める

の症状が該当します。しかし臨床的には、2.の「頻尿と膀胱部痛もしくは膀胱部不快感が合併」の症状があれば、治療対象と見なされます。発症年齢は30〜40代に多いとされていますが、それ以外の年代での発症例も少なくありません。

症状だけみると「過活動膀胱」と間違われやすいのですが、過活動膀胱は尿を意識的に貯めようとした際に「尿をもらしそうな感覚」があるのが特徴。
膀胱痛症候群/間質性膀胱炎の場合は、尿を貯めようとしたときに「不快感がどんどん強くなり、一刻も早く尿を出したくなる」症状が強くみられます。また急性細菌性膀胱炎に年に4〜5回以上かかり、一度かかると1週間以上症状が改善しない場合も膀胱痛症候群/間質性膀胱炎が疑われます。

外陰痛症(外陰前庭痛症)の定義は、「外陰部に触れたり、膣に何かを挿入しようとすると激しく痛む」「膣前庭部を触診すると圧迫感がある」などです。発症年齢は20〜50代と幅広く、高齢の女性も多くみられます。ほとんどの方が外陰部の痛みや不快感で来院します。

膀胱痛症候群/間質性膀胱炎・外陰痛症(外陰前庭痛症)の原因

膀胱痛症候群/間質性膀胱炎では、膀胱粘膜の透過性の亢進とGAG層の異常が指摘されています。これにより膀胱間質に異物が侵入し、炎症が慢性的に起こります。さらに血流の低下があると末梢神経の障害を助長すると考えられています。
また外陰痛症(外陰前庭痛症)の原因も膀胱痛症候群/間質性膀胱炎と同じような膣粘膜の脆弱性や、膣粘膜下での炎症の存在が指摘されています。

こんな治療法があります

治療には「末梢性の侵害受容体性疼痛・違和感」の治療と「中枢性の神経因性疼痛・違和感」の治療が必要です。特に「中枢性の神経因性疼痛・違和感」の治療は症状の重症度に合わせながら何らかの抗うつ剤を使用します。その場合は抗不安剤や入眠薬と併用したり、抗けいれん薬や漢方(猪苓湯、安中散など)が効果的な場合もあります。

局所療法としては、膀胱痛症候群/間質性膀胱炎の場合はDMSOやヘパレン、ステロイドなどの膀胱内注入が行われます。外科療法の場合は、麻酔下膀胱水圧拡張療法と膀胱拡大術が適当です。 また外陰痛症(外陰前庭痛症)の場合は、局所療法としては電気・磁気刺激療法や神経ブロックがあり、外科療法としては膣前庭部を切除する方法があります。

女性泌尿器科 関口由紀(女性外来ハンドブックより)