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お悩み17 喫煙関連疾患

喫煙の有害性について

喫煙は長い歴史の中で作られた習慣ですが、WHOによると喫煙関連疾患の死亡者数は現在年間で500万人、2030年には1千万人にのぼると推定されています。そのため2005年の2月に発効された「タバコ規制枠組み条約」をはじめ、現在世界的に様々な取り組みがなされています。

タバコの煙には4千種類以上の化学物質が含まれており、そのうちの200種類は有害です。なかでもニコチンの依存性と交感神経刺激作用、タールの発ガン作用などは体に大きなリスクをもたらします。

女性の場合はさらに肝臓の薬物代謝酵素を誘導してエストロゲンの代謝を促進し、その働きを弱める作用が知られています。また本人が吸い込む「主流煙」だけでなく、タバコの先から立ち上る「副流煙」や喫煙者の吐き出す「呼出煙」も有害であることが分かっています。

女性の喫煙関連疾患

2005年の調査によると20代女性の喫煙率は18.9%、30代女性は19.4%と増加し、今や若い女性の5人に1人は喫煙者です。しかし女性の喫煙は、様々な疾患や病態をもたらすことが分かっています。

思春期の喫煙は他の薬物依存の誘導をもたらしたり、月経障害の一因となります。妊娠・出産時には血流の障害や酸素欠乏から早産や流産、死産などの増加や胎児の発達障害などを招きやすくなります。また不妊や早期閉経の原因にもなります。更年期以降では女性ホルモンの低下に加えて動脈硬化のリスクが高まり発ガンも促進します。また老年期には歯周病や骨粗鬆症、認知症のリスクが高くなります。

禁煙はいつから始めたとしても、それ以降の疾患を防ぐ高い効果があります。どの年代で行った場合でも早すぎることも遅すぎることもありません。
健康のためにもQOL向上のためにも、いま喫煙習慣がある人はぜひやめる決意をしてください。そして喫煙の誘いにはきっぱり「ノー」と言える自立した女性になりましょう。

内科 小西明美(女性外来ハンドブックより)