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お悩み20 ざ瘡(ニキビ)

ざ瘡とは?

ざ瘡の中には新生児ざ瘡や、薬剤性によるものなどもありますが、一般的には「尋常性ざ瘡=ニキビ」を指します。主に11、12歳〜16、17歳の思春期に発症し、特殊なものを除いては視診で判断がつきます。

原因としては思春期のテストステロンの分泌過剰によって毛包内に脂質成分が溜まり、面皰を形成。そこにP.Acnes(アクネ桿菌)がついて増加することによって炎症が広がります。
この時期に適切な治療をしないと毛包の破壊や局所2次感染がおこり、瘢痕(赤みを帯びるなどした傷痕)を作ります。

これが一般的なニキビの症状ですが、最近は少し様子が違ってきているようです。
特に近ごろの若い女性に多いのが、洗顔のしすぎと、化粧品が肌に合っていないことで起こるタイプのニキビ。

皮膚の表面は通常、常在菌が表面のバリア機能を保っています。常在菌には表皮ブドウ球菌、アクネ桿菌、真菌などがありますが、なかでも表皮ブドウ球菌が作る弱酸性物質は皮膚を弱酸性に保ち、肌を丈夫に保つ力があります。

しかし、クレンジングや洗顔フォームを使い、お湯でごしごし顔を洗うとこのバリア機能は崩れ、次第に抵抗力の弱い肌になります。また不規則な生活や疲労が続くと、体内の常在菌の力が落ちるので、同じように肌のバリア機能も落ちます。また女性の場合は生理前に悪化する、ホルモンが影響するニキビもあります。

こんな治療法があります

一般的なニキビの治療法として、教科書には1.十分な睡眠、2.規則正しい生活、3.メイクをしない、4.髪が顔にかからないようにする、などが挙げられています。

確かにその通りにできればいいのですが、最近は仕事をもつ女性も多く、なかなか教科書通りにはいかないのが現状です。また女性はメイクでニキビを隠すため、そのメイクができないというのは、精神的に非常に負担になります。

そこで現代の女性に向けたニキビ対策としては、1.洗顔をしすぎない、2.肌に充分な保湿をする、3.紫外線対策、をオススメしています。

まず「洗顔をしすぎない」に関しては、ニキビに限らず、肌を洗いすぎるとバリア機能が崩れるため。そしていま以上に肌のバリア機能を落とさないようにするためには、保湿や紫外線対策も欠かせません。
これらのことを守ればメイクはしてもOKですが、美容液だけは要注意。美溶液に含まれる成分はニキビ菌の味方をすることもあるため、ニキビ部位は避けて使用します。

またニキビはバイ菌が原因だからと抗菌剤を長期間服用しているケースをよく見かけますが、こういった状態が続くと常在菌も抑えられてしまうので、ある程度ニキビが治まったら服用を中止します。
ニキビに使う抗菌剤はアクアチム、ダラシン、ディフェリンゲル等があります。そのほか生理前に必ず悪化する場合は、低用量ピルも有効です。

このように日常生活や使用する薬に注意をはらい、ニキビの原因になりやすいナッツ類やもち米を避けてバランスよく食事をする、皮脂代謝をよくするビタミン剤を飲む、ストレスフリーな生活をおくる、などを心がけるとかなり改善されるでしょう。
なかなかよくならない場合には早めに皮膚科を受診しましょう。

平田雅子(女性外来ハンドブックより)